整形外科 脊椎・脊髄病センター
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折など、頚椎、胸椎、腰椎の疾患に対し、内視鏡下ヘルニア摘出術、経皮的椎体形成術をはじめとする低侵襲な手術から椎弓形成術、椎体固定術や後弯症、側弯症に対する矯正骨切り術などの高度な手術まで行っています。
年間手術症例約 500 例で脊椎脊髄外科指導医が5名います。また当院では小児側弯症の検診、装具療法及び手術療法も行っています。
整形外科 人工関節センター
変形性関節症やリウマチなどによる膝や股関節の痛みでお悩みの方で、保存療法が無効であったり、日常生活における支障が大きい場合に人工関節手術を行います。
術後は、長年患わされていた歩行時・起立時の痛みや歩行障害が改善することで、快適に歩くことが可能となります。
人工関節は手術を受けられる上でのリスクもあり、安全には十分配慮しておりますが、手術を受けられる際はよく話し合われた上で、納得されること(インフォームドコンセント)が重要です。
当院では感染症を防ぐためにNASA クラス1000のクリーンルームを設え、防護服を着用の上、安全な手術を心がけております。
安定して歩行するためには、人工関節を入れた後に周囲の筋肉を鍛える必要があり、術後のリハビリは重要と考えています。
当院では患者さんの状態に合わせて、十分な時間をとれるようにリハビリメニューを組んでおり、人工関節の術後入院期間は3~4週間です。
患者さんが自信を持って退院でき、快適に日常生活がおくれるようになるまで責任を持って治療いたします。
全人工膝関節置換術
膝の内側も外側も一緒に人工関節に置換する手術です。
(当院ではモバイルタイプでセメントレスの機種を用いています。)
手術前
手術後
人工膝単顆置換術
膝の内側が痛んでいて膝の動きがよい場合などは内側のみ人工関節に置換する方法もあります。侵襲が少ない利点があります。
手術前
手術後
人工股関節置換術
股関節を骨盤側も大腿骨側も人工関節に置換する手術です。当院では従来の後外側アプローチに加えて比較的脱臼が少ない前外側アプローチでも行っております。
手術前
手術後
ペインクリニック
麻酔科専門医2名で、手術室業務・外来ペインクリニック・病棟・術前・術後管理を担当おり、年間約1000件の手術の麻酔を行っています。
ご高齢の患者さんの手術症例(※1,※2)が増加しています。
糖尿病,高血圧,脳梗塞,虚血性心臓病などの疾患を治療中の患者さんがほとんどです。 地域のかかりつけ医の先生方との連携がより重要となっています。
手術予約が決定をした時点から、かかりつけ医の先生や基幹病院と連携して最高の状態で手術が受けられる様に病状のコントロールをお願いしています。
外来では、ペインクリニックを担当しています。 当院は整形外科単科の病院です。
特徴から整形外科的,診断,MRI,CTなどのME機器における画像診断などでカンファレンスを行い、麻酔科の不得手とする診断部門を補完してより一層レベルの高い治療(※3,※4)を行っています。
- ※1) 腰椎や頚椎の椎間板ヘルニア,脊柱管狭窄症などに対して硬膜外ブロック,神経根ブロックなど
- ※2) 顔面痛及び歯科抜歯後の知覚障害に対して、脳神経ブロック、星状神経節ブロック
- ※3) 帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛に対して、神経ブロック及び内服での治療
- ※4) 反射性交感神経性萎縮症や慢性局所疼痛症候群に対しての治療
リハビリテーション科
足、腰、肩などの痛みでお悩みではないですか?
私たちは、生活や仕事の動作から生じる姿勢の偏りから動きに制限が出てくることがあります。 その制限から関節の動きが低下し、関節や筋肉のストレスが増加し痛みが生じてきます。
肩の痛み
多く聞かれるのが、肩こりや四十肩です(一般的には肩関節周囲炎と言われます)。
肩こりの原因は、多くは背中や胸の前にある筋肉の柔軟性が低下したことによるものです。
肩関節周囲炎も、肩周囲の筋肉の柔軟性が低下した結果、痛みが出てきます。
このように痛みの原因は筋肉の柔軟性・関節可動域の低下などが関与している場合があります。
患者さん個人個人の状態を評価し、伸張性が低下している筋肉に対してストレッチやマッサージなどを実施し痛みの改善を目指します。またマッサージのみでは不十分な場合は、正しい運動方法を患者さんと一緒に練習、習得していただき、再発の予防も行います。
腰痛
筋肉性の疼痛、神経から生じる疼痛、関節から生じる疼痛など様々あります。
医師の診察結果と画像所見(MRI・CTなど)を参考にしながら、問診し、受傷起点などを把握し、患者さんの疼痛を改善できるように関わります。デスクワークをされている方や長時間車を運転する方などは、股関節の前にある筋肉の柔軟性が低下し、腰が反りやすくなる場合があります。この柔軟性の低下から背骨にある関節がぶつかり、痛みが生じることがあります。
また猫背で悩んでいる患者さんは、背筋やお尻周りの筋力低下が原因の場合があります。
筋肉強化のトレーニングは、なかなか一人では継続が難しいものです。個々にあった強化トレーニングを提供し運動の定着を図っていきます。
足(膝や股関節の痛み)
O脚で膝の痛みが出ると考えていませんか?
変形と痛みは比例しないことがあります。痛みの原因は、偏ったストレスが増加することにあります。歩く際の筋肉の使い方などでストレスを軽減し、痛みを軽くできることがあります。 股関節も同様です。
物理療法
またリハビリテーション室には、物理療法の機械も用意しております。
実施内容については、医師の診察で症状にあった適切なものを選択します。 痛みの緩和のための電気治療機、筋肉をリラクゼーションするためのホットパック、椎間板や神経などのストレスを軽減することを目的とした牽引療法などがあります。
手術後の対応
部位にかかわらず術後早期から介入し、生活の自立への援助を行います。
手術の方法によっては禁忌動作があります。例えば、膝関節では可動域の制限や、脊椎の場合は、股関節の動きに制限があります。
深く股関節を曲げる動作は腰を猫背にするため、脊椎の固定術を実施した箇所に負担をかけてしまいます。正しい動作を練習することで、支障のない生活を送ることができます。
生活に必要な動作には個人差があるので、話し合いながら一緒に準備を進めていきたいと思います。また退院後も、自宅で生活をしてお困りの場合は、外来でのフォローもしていますのでご相談ください。
リハビリテーション科では、理学療法士が1対1で動作や柔軟性などを個別で評価を行い、個々に適した運動メニューを提供して改善のお手伝いをします。予約制で対応していますのでご相談ください。また仕事などの都合で予約が取れない方への対応もしています。
リハビリテーションは受けるものではなく、一緒に取り組み、痛みの原因を患者さんご自身で理解していただくことが大切になります。
形成外科
形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質 “Quality of Life” の向上に貢献する、外科系の専門領域です(日本形成外科学会HPより)。
形成外科が扱う疾患は非常に多様です。
- 擦り傷・切り傷・やけどなどの新鮮外傷。
- 外傷もしくは手術による傷あと・変形・ひきつれ。(乳癌切除後の乳房欠損や顔面骨骨折後の顔面変形なども含まれます)
- 体表にあるほくろ・いぼ・あざ・血管腫や皮膚軟部腫瘍
- 顔面・体幹・手足の各種先天奇形。
- 顔面神経麻痺による顔のゆがみ。
- 加齢に伴うまぶたのたるみ。(眼瞼下垂)
- 糖尿病や放射線などを原因とする難治性のキズ。
- 腋窩多汗症・腋臭症
当院ではこれらの疾患はもとより、これ以外にも、顔のシミ、そばかすなどの美容医療についても御相談にのっています。
【形成外科外来受付】
毎週月曜日
- 午前 9:00~11:00(受付 8:30~10:00)
- 午後 13:30~16:00(受付 13:30~15:00)
<参考>
日本形成外科学会のホームページ:http://www.jsprs.or.jp/